帰ってきた全曲完全解説シーズン2
残すところ、あと4曲…まだ4曲もあるのか?もう4曲しかないのか?
過去の解説はブログをディグしてみてくださいな。
↑本番直前かな?盗撮のようになってしまった未公開の1枚…怒られたらすぐ削除しまっす
それでは今回は、いよいよ問題作の解説にしましょうか
「ザ・サウナ」(ボサノバ・ヴァージョン)
ウタさんが大絶賛の上、各所インタビューでもイチオシ、アトロクでも何よりも真っ先にオンエアーしてくれた、という
お気に入り具合…さあ、ではいってみましょ
「完全解説、はじまるよっ!」
〜オレ的見所聴き所〜
①まずこの曲について話すと、遡ること3年…2018年の夏になります。
初めてRHYMESTERの皆さんから「一緒にライブ演奏」のオファーをもらったのが、その頃でして
ニューアコースティックキャンプ、というフェスとレッドブル・音楽イベントで、
ターンテーブルや(なるべく)電気を使った楽器を封じた上での演奏を出来るバンドをまとめてほしい、って内容でした。
その時にも、数々の曲をアコースティックなアレンジで考えた(この時考えたけど、未披露楽曲もあるのだ)んですが、
候補曲を考えてたリハーサルの中で冗談のように
「ザ・サウナ、なんて曲もあるよな」
みたいな話が出てきて、確かDさんが
「ボサノバみたいに演奏したらいいんじゃないの(笑)」
みたいに言ったのをきっかけに、その場で即興で曲を作って演奏してみたんですね。
それはその場でゲラゲラ大笑いして帰っただけで終わったん…ですが
オレはその録音を家で聴きながら、本気でアレンジ
(ブラジル音楽感、サヴタージ感を醸すコードをサビにつけたり、変則的な転調を使ったりね)を施し、
この曲に足らなかった、サウナ、いやサウニング(オレはサウナを楽しむ行為、その全てを称してこう呼んでいる)の4大エレメンツの1つ、
「水風呂」の要素を注入せねば!と思って、
1人コーラスを重ねまくって上に、「(水風呂に飛び込む様に)ザッパ〜〜〜ン」という声を随所に入れたアレンジのデモを作ったのでした。
それがほぼ完成した頃に、メンバーの皆さんには全く前触れ無しで
「実はこんなザ・サウナのアレンジ考えてデモ作りましたー」と送ってみたんですね。
すると、まもなくDさんから
「ここのコードとか、もっとこういう感じにした方がいい」とか、
「ちゃんと作るのに、アカペラ用意してあげるよ」と、まさかの返答がっ!!!
そこから、何ターンかのやり取りが進んで、まあまあな所までデモが仕上がった所で
「まあ、これはいつかお客さんがコアファンでいっぱいな時に披露できたらいいよね…」
という言葉を残して、いつしか会話からは消えていってしまいました。
でもね、この時オレは本気で「このザ・サウナを演奏したいんです!」というのを推してたんじゃなくて、
本気で面白がって作ってただけなんですね。ポロッと出たアイデアの切れっ端を本気で形にしてみたかった、と。
…という出来事から約2年経った2020年秋、アンプラグドの楽曲選びミーティングの第2回。
ホワイトボードに大きく書き出されていく楽曲候補達。
ほぼほぼセットリストの骨組みが見えてきた、その時、ふとウタさんが言い出した
「あのカズタケが作ってたザ・サウナは?」
えええ!
まさかの提案で、オレ自身が予期してない流れに驚いてると、Dさんがパソコンを触りつつ、
「あ、そのデモあるよ」
ってその場でみんな聴くことに…ひやー
まさかの採用、という…
いやあ、ホント人生って何があるのか、わからないもんですねえ(^^)
晴れて世に出せるとなって、改めてストリングスアレンジで、
汗の雫を表現したピチカートフレーズや、
サウナの後、水風呂や外気浴で得られる清涼感をこめたチェロやフルートの優雅なフレーズを加えた、
完全体の「ザ・サウナ・ボサノヴァ・ヴァージョン」が作られたのでありました、めでたしめでたし…(^^)
②先程、説明したオレの作ったデモの「ザ・サウナ」のエンディング付近には1人コーラスで
「サバダバ サバダバ ザッパ〜〜〜ン」というのを入れてたんですが、
それを聞いた上で、本番のアンプラグドではウタさんが
オレ+けっちゃん+Dさん コーラス「サバダバ サバダバ」
ウタさん「ザ・サウナ〜〜〜」
と、歌ってくれてます(^^)
あと、ど最後のDさんの「ざっぱ〜〜〜〜ん」となって、水風呂エレメンツが生かされてます。
光栄極まりないです、ホント
↑オフショット、カメラマンさんとの撮影対決!
③この曲の中での、ギターナッポの醸し出すオシャレ感(特に2ヴァース目入った所!)は
サウナでの辛さばかりをフィーチャーしたリリックと対比的に、爽やかさを強調してて最高です
④同じ役割で、フルートのくりちゃんの繰り出す、しれっとした清涼感溢れるフレーズも素敵。
オレも負けじとピアノで清涼感を後押ししてて、旭くんのグルーヴの上で楽しんで演奏。
バンドのみんなが総がかりで、ライムスお三方の、ねっとりとした暑苦しさを打ち消そうとしている…んーバンドだな。
⑤けっちゃんのパーカッションだけならず、コーラスによって、清涼感に包まれる…不可欠!
んー、どこから、どう聴いてもアンバランスが生み出す、絶妙バランス、
サウナの持つ二面性を見事に表現した快作!(はい、自画自賛w)
曲の最後のコードとコーラスに込められた、サウニングを終えた時の、あの開放感(ホンマか?後付けか?)
全てのサウナ愛好家達に送る作品です(是非ともタナカカツキさんにも届いて欲しい!)
…というわけで、今回の解説はここまでー
残す所、後3曲。お楽しみにねー