帰ってきた全曲完全解説シーズン2!(残りあと2回ね)
リリースになって10日程経って、映像を見た人のリアクションが色々増えてきて
楽しいですね(エゴサ魔なのでSNSパトロールに余念がないオレ)
「ライムスターとストリングスの相性が良い」みたいな感想を目にしますが、
そもそもオリジナルトラックにストリングスのサウンドが含まれてるのも多いですし、
サウンド的な相性は既に証明済みなんですが、生のストリングスアレンジにすることで、
より立体的なったというか、「カルテット(4人編成)で演奏することで魅力が粒立った」という感じがしますね。
これはA Hundred BirdsでHOUSEやTechno楽曲をアレンジして演奏してる時にも感じてる事ですけど、
人数の多いストリングスセクションで演奏すると表現できる迫力とは別に、
4人しかいない(基本4音しか出ない)カルテットで表現するストリングスセクションは、より繊細で、
1音ごとより強調されて表現できるんだな、って思います。
どちらにも良さはありますが、今回のUnpluggedでいうと、個々のプレイヤーの色が出やすく、
よりバンド感を強調するのにカルテットが合ってたな、って思いますね。
さて、それでは今回は、そんなカルテットサウンドがものすごく効いてる
「グラキャビ」の、
オレ的見所聴き所を完全解説しますね
「完全解説、始まるよ!」
①この曲は、早い段階(初期ミーティング)ですぐに演奏候補曲に入ってたんで
早々にストリングス・アレンジをイメージしていたんで、いざアレンジする時には迷いなく、サクサク作れた気がします。
オリジナルトラックには、「ピポパポ」いってるシンセサイザーの音がメインで
入ってるんですが、それをうっすらとフルートにお任せして、
後ろに入ってるストリングスを全面に出してくる感じにアレンジしました。
↓こちらがオリジナルの「グラキャビ」
このオリジナルに入ってるストリングスパートが、スッゲーカッコいいんですよ。
これをしっかり聴かせたい、ってのがアレンジのコンセプトでした。
特に気に入ってるのは、ラップの途中から(1’32″くらい〜)入ってくるチェロパート。
少し物悲しい音色の感じが歌詞の情感に合うなあ、と思います。
ナイスプレイ、サンキューよっしー
②曲全体のテンポは、オリジナルより遅くなってて、
ノリは、ややスウィングしたグルーヴで演奏してます。
この感じに整えてくれたのは、Dさん。
リハで何度か演奏している内に、
Dさん「この曲さあ、ちょっとディアンジェロのBrown sugarみたいにやってみない?」
↓こちらがBrown sugarね
バンドメンバーも、すぐに反応してくれて、いい感じでこのグルーヴに着地しましたね。
③エンディングのナッポのギターソロで、
「ギター、ナッポ!」って呼ばれると、それに答えるような感じで
「テーテーテテテ…」みたいに弾いてる感じ、いいですねえ。好きですね
④今回のアンプラグドで唯一弾いたピアノソロがこの曲でしたね。
自分としては配分的には、これくらいが丁度いいです。ここ一点勝負ってことで(^_^)
⑤リズムで聴き所は、けっちゃんかなあ。
こーちゃんの刻むハイハットとワンセットとなるように、タンバリンをアクセントで入れてくれてるんですが、
これがナイスグルーヴになってる。グッジョブ!
⑥3ヴァース目、3’55″あたり〜、入った所のフルートの、哀愁感も歌詞とマッチして最高でっす
「怒ってないよね?くりちゃん」
と、以上のポイントを踏まえつつ、
改めて「グラキャビ」聴いてもらいたいです。
いつまで続くか分からないコロナ禍の中で、
旅に想いを馳せるように、この曲を聴くと、最後のお2人の言葉まで、しっかりと沁みてきます…
「またすぐに行きますから」
「行くね、必ず」
この2人の言葉とピアノの余韻…それらを全て受け止めて、
自分の中で一番、ここだと思ったタイミングで「POP LIFE」のイントロを弾きました。
ここは自分的に最も丁寧に演奏した「無音」部分でした。